DEATH TO 2020(ⅱ)

前回に続いてドラマ編。好きだった作品について雑に書き殴っていく。レッツゴー。

 

Watchmen

今年わたしが夢中になったドラマは気づけばほとんど女性が活躍する作品で、これもそのうちの一つ。中盤まで頭がイマイチ追いつけずに「はて?」と思いつつ見てたんだけど、後半の追い込みが素晴らしい!もう止まらない! 面白すぎて大興奮しながら観た。映画版と比べてもそれぞれのキャラクターの気味悪さが絶妙で、🦑の使われ方も良かった。最高。必見。

 

『Unorthodox』

2020年、最も心に残った傑作。不勉強なわたしは超正統派ユダヤ教の女性たちがこんな暮らしをしてることを初めて知ったんだけど、あまりにもシビアで胸が苦しくなるほどだった。そんな生活から逃げ出したエスターは、この小さい体のどこにこんなエネルギーがあるの?ってくらい強くてかっこいい。そして美しい。さながら一人『マッド・マックス 怒りのデスロード』。観たのは2020年の夏だけど、今でもたまにこの作品を思い出して胸が熱くなる。これからの時代を生きる女の子たちも、かつて性別を理由に嫌な思いをしたことがある女性たちも、みんなに観てもらいたい作品。

 

The Queen’s Gambit』

あまりにも世間が騒いでいるので……と配信から1ヶ月後くらいにようやく観たら、面白すぎて一気見。ストーリーはもちろん、衣装や部屋のスタイリングも素晴らしくて、作品の世界観が見事に出来上がってた。終わり方も良かったなあ。主演のアニャ・テイラー=ジョイが気になって調べてみたら、わたしが楽しみにしていた『EMMA.』にも出ているらしく、さっさと公開しないと日本を出てくぞとキレそう。はあ、世知辛い。

 

『THE BOYS』season 2

はー!やっぱりおもしれー!Point Greyに一生ついていきます!と思いながら毎話観てた(セスのカメオ出演にブチ上がり)。終盤、女子3人でボッコボコにするシーン最高。シーズン1ではそこまで注目してなかったメイヴのことが大好きになった。ビリーの人間らしさが垣間見えたり、ディープやAトレインのユーモア(って言ってもイヤな奴らなんだけど)がよりフォーカスされたりして、それぞれのキャラクターの魅力が増した気がする。あー、シーズン3が楽しみ。

 

『Sex Education』season 2

Netflixよ、ただ闇雲にLGBTQを扱えばいいってもんじゃないんだぜ?」って話は前の記事に書いたけど、『Sex Education』はそんなことを微塵も思わせないほど丁寧にケアしてくれるから大好き。シーズン2の場合はシスターフッドの描き方が完璧で、バス停でみんながエイミーを待つシーンには涙がこぼれた。「It’s my vagina.」のシーンなんて、ポスターにして部屋に貼っておきたいくらい。こういうドラマがちゃんと支持されて多くのティーンに届くのって、大きな希望だなと思う。

 

『The Politician』season 2

ライアン・マーフィー信者でゾーイ・ドゥイッチが大好きなわたしがこの作品を好きじゃないわけないんだけど、シーズン2も存分に楽しませてもらった。舞台が高校から政界へと変わり、ペイトンたちの戦いはよりダイナミックに。"政治版『glee』"ってくらいテンポ良くシーンが進んでいくので、あっという間に見終えちゃう。スタイリングの可愛さ(特にルーシー・ボイントン演じるアストリッド)は相変わらず。

 

『Hollywood』

またもやライアン・マーフィー。作品としての出来で言うと『The Politician』よりこっちに軍配が上がりそう。彼の作品では今やおなじみのダレン・クリス(ブレイン♡)はウザそうでウザくない役を見事に演じてるし、カミラ役の女の子はどこかで見たことあると思ったら『Spider-Man: Homecoming』のリズ! ジャド・アパトーの娘、モード・アパトーも良い役どころだった。ディックやアーニーを筆頭に、登場人物全員が人間としての魅力に溢れてて良かったな〜。

 

『The Baby-Sitters Club』

2020年を振り返ると、『BSC』があって良かったと心から思う。自分と重なる部分が多いのはもちろんクリスティだけど、注目すべきはクラウディア・キシ! 多くのアジア系がガリ勉キャラとして扱われがちな中、数学が苦手でオシャレで自己主張の強いクラウディアがいかに画期的な存在か! という点について友人の小田部さんとも熱く語り合った。全然タイプの違う女子同士でもちゃんと分かり合えるし仲良くなれるってことを、改めて学ばせてもらった気がする。道徳の教科書として日本の全トゥイーンに見せたいくらいだよ。

 

Euphoria

正確には2019年末から日本で配信してるんだけど、大好きな作品だからこの子も仲間に入れさせて……。ご存知のとおりわたしはこの手の青春ドラマに対して半ば盲目的な部分があって、しかも主演が大好きなゼンデイヤと来たらそれだけでもう虜になっちゃうわけなんですが(サム・レヴィンソン監督は『Assassination Nation』もなかなか好みだったし)。でも、わたしが『Euphoria』に夢中になった理由の大半はハンター・シェーファーにあったと思う。彼女のチャーミングな笑顔にやられて、ずっとジュールズの幸せを願いながら観てた。もちろん、エミー賞を受賞したゼンデイヤの演技も素晴らしかった。ルーやMJのような気怠い感じをあんなに上手く演じられる人、同世代ではきっと彼女以外にいないと思う。今はシーズン2が始まったのに、まだ観られていなくてイライラしてる最中。HBO Max、早くしてください。『シリコンバレー』シーズン6も、まだ観られてないし(飛行機の中でちょっと観たけど)。

 

ここまでがわたしのベスト9。

以下は作品としての仕上がりはイマイチだったけど、専門ジャンルなので(略)

 

『13 Reasons Why』season 4

みんなが「凄い作品が来た!」と夢中になったシーズン1から、セレーナ・ゴメスの『Back To You』だけが良かったシーズン2、「何を見させられているんだ?」と思わずにいられないシーズン3…… この作品の魅力度グラフがどんどん下がっていく中、あまり期待せずに観たファイナルシーズンはなんともビミョーだった。唯一癒されたのがチャーリーの存在で、アレックスに全力で尽くす彼を見ていたらいつかのブレインを思い出したよ。プロムのシーンでも、「約10年前にカートとブレインがいたから、今こうやってアレックスとチャーリーがダンスできてるんだよな」と思ったりした。はあ〜、キャストが良かっただけに微妙な終わり方になって残念だなあ。

 

以上!2020年、好きだったドラマでした!今年はどんな作品を観られるかな!海外作品を大きな時差なく観られるよう、日本のストリーミング環境が整ってほしいと願うばかり!それでは!